Renault Passions

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RENAULT KANGOO × TAKASHI KUMAGAI

Trendy & Cultural #006,

Photos:Kosuke Mae & Text:Maya Nago

絶えることのないクリエイティブの原動力を与えてくれる
海辺の家のライフスタイル。

現代を代表する屈指のクリエイターとして、活動が常に注目される熊谷隆志さん。そんな熊谷さんの日常にとって欠かせないものが、「海」と「緑」だ。毎朝サーフィンをするビーチにほど近い家に住み、庭に繁る植栽に手を入れる。そんな“日常”を通して見えてくる「真のオーガニック」の意味、そして蓄えられるクリエイティブの原動力とは?

 スタイリストとしてデビュー、その後“レイク・タホ”名義で写真家としての活動を始めたあとも、ファッションや植栽づくりのディレクションへ参加するなど、その恵まれた才能と独自の感性で、多方面にわたってクリエイティブワールドを拡大し続ける熊谷隆志さん。自身の感性を触発するものに対する飽くなき好奇心と探究心、その膨大なエネルギーはいったいどこから生まれるのだろう。

 彼の毎日は、人々がまだまどろみに身を任せる早朝の海からはじまる。ショートボードを『ルノー カングー』に積みこみ、自宅からほんの数分という海に入る。サーフィンをし、シャワーを浴びて、仕事にクルマで向かう。アルバム1枚を聞き終わる頃、都内のオフィスに到着している。

 海は、熊谷隆志という人間にとっての、あるいはクリエイターとしての生活に欠くことのできない存在のひとつだ。つい先日も、 自身がアドヴァイザーとして携わったNY発のセレクトショップ、 『SATURDAYS SURF NYC』のギャラリーにて、ある雑誌で彼が2年以上をかけて取り組んできた「海の見える風景」を切り取った写真連載をまとめた個展を終えたばかり。 静かで穏やかな海、暗澹たる表情の波、柔らかな光が輝く水面、 人々がくつろぐ浜辺??さまざま海をめぐる写真群には、ときに畏怖とも感じられる、海に対する彼の慈しみあふれる眼差しがあふれている。

熊谷隆志さん 熊谷隆志さん
  • 熊谷隆志さん
  • 熊谷隆志さん
  • 熊谷隆志さん

「海に限らず、自然の風景は仕事では撮らない。自然を写真に収めることは僕にとって、とても自然発生的な行為であって、熟考の末にシャッターを切るなんてことはない。自分の感性が働いたその瞬間を撮るだけです」
 海とともに、熊谷さんの毎日に寄り添うものが“緑”である。きっかけは、庭のある家を手に入れてから。植物を蒐集しているうちに、それらが育っていく過程に魅せられてしまった。ひいては、植栽の仕事も手がけるように。
「冬の寒い時期に荒涼としていた庭が、春になるとパアッと華やぐ。花が咲き、緑で庭がパンパンになる、あの感じが最高なんです。庭を守るための虫との戦いは大変だけれど、そんな生活を通じて、言葉だけのキレイごとではない“真のオーガニック”とはいったい何なのかを常に考え、追究しようとする姿勢が身に付いてきました」

 プライベートや仕事での旅先で出会った庭を紹介する著書『GREEN LIFE』(=グリーンライフ)でも紹介されているが、自邸の庭には、熊谷さんの独特の審美眼がそこここに息づいている。さまざまな国の植物たちが、不思議な秩序をもって共存しているのだ。一貫していることと言えば、彼の多岐に渡る創作活動にも通じることだが、どの植物も、あくまでさりげなく控えめだが、同時に独特な個性を持った植物であるということ。
「庭づくりは、どこかスタイリストの仕事にも似ている。一見なんの変哲もないように見えて、実はとても強い魅力がある植物を集めていった結果、4年をかけて今のような状態に育っていった。どんな仕事をしようとも、やはり明らかに奇抜なものを選択すること、あるいはつくりだすという発想は僕にはないですね」

熊谷隆志さん
熊谷隆志さん 熊谷隆志さん

 控えめなものに見出す美意識。それはきっと、自身が育った環境だろうと振り返る。実家にあった35メートルにもおよぶモミの木、近所のブナ林、実家の緑色に塗られた壁……。息を飲むような大自然のスペクタクルではなく、熊谷さんの脳裏にしっかりと焼き付いた故郷のなにげない原風景こそが、クリエイターとしての彼の視点を支えているのだ。 「(自分の感性を)音楽で喩えると、ジョージ・ウィンストン(アメリカ出身のピアニスト/作曲家)。乾いた音、ときどき聞こえるジャズのリズム。アコースティックな風景に惹かれるんです」

自然のそばで生きることは、日々、たくさんの人と出会い、エネルギーを交わす多忙な熊谷さんにとって「必要であり必然。そうやって、自分を浄化しているんだと思う」と笑う。

 どんなに慌ただしく世界を飛び回り、多種多様な刺激を受けても、家に帰ると、庭が、海が、熊谷さんを素に戻してくれる。そうして、ものを生み出すエネルギーを充電するのだ。 「歳をとるごとに、思考もライフスタイルも、どんどんミニマムになっていると感じます。情報が氾濫し、ネットを介せば瞬時に世界中の人たちと繋がれる今だけれど、僕にとって大切なのはそこじゃない。自宅でひとりで過ごす時間も大切にしたい」

  • 熊谷隆志さん
  • 熊谷隆志さん

 そんな彼の日常に欠くことのできない新たな相棒が、前述のカングー。朝、ショートボードを載せて海まで走る、あるいは、小さめのグリーンを積み込み植栽の仕事へと向かう。 「後部ドアは観音開きで、後部座席を倒すと床に格納されてフラットになるため、ショートボードも入れやすくぴったり収まる。両サイドのドアもスライド式で、ものの出し入れがしやすいし、天井部に洋服がかけられるようハンガーレーンを付けて、スタイリング仕事にも使っています。
 かつてスタイリストとして活動を始める前、パリで生活していたこともある熊谷さん。それゆえフランス特有の機能美は自身のライフスタイルにも少なからず影響を与えている。実際、今回のカングーも、まずその「独特の機能美と道具感」を気に入ってココロを決めたという。
 そんな葉山の海に溶けるブルーのカングーも気に入っているが、「往年の名車『ルノー4』を彷彿とさせる、『カングー クルール』のレトロなサンド色(ベージュ カマルグ)も捨て難いですね」とも。
 まずはサーフィンの相棒として選ばれたブルー エトワールMのカングーだが、もしかすると今後も熊谷さんとカングーの付き合いは末永く続いていくのかも知れない。

都会に居ながらサーフィンの魅力に触れる。

東京・代官山にオープンした『SATURDAYS SURF NYC』は、サーフ仲間でありお互いにクリエイターでもあったモーガン・コレットとジョシュ・ローゼン、コリン・タンストールの3人が、ニューヨークにオープンしたセレクトショップ。SATURDAYS SURF NYCの世界2店舗目となる代官山店の植栽のディレクションを手がけたのが熊谷さん。アートブックやサーフ関連グッズから、ヴィンテージ感あふれるオリジナルウェアまで幅広いセレクトで、感度の高い人々の間で急速に人気が高まっている。店内のエスプレッソバーでは、バリスタがオリジナルローストを用いた自慢のコーヒーも味わえる。

  • 熊谷隆志さん
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  • 熊谷隆志さん
熊谷隆志さん

PROFILE

熊谷 隆志 Takashi Kumagai

1970年生まれ。渡仏後、スタイリストとして活動開始。1998年には、レイク・タホ名義でフォトグラファーとしての活動も開始する。以後、フォトグラファー名義も本名である、「熊谷隆志」とする。広告、エディトリアルの両面で活躍するかたわら、ファッションブランドのブランディングや、ショップのインテリアデザイン、植栽のディレクションなど活動は多岐にわたる。

RENAULT KANGOO COULEUR

カングークルール

日本上陸10年目となるカングーに、特別な色を纏った限定車、『カングー クルール』が登場、“レトロ”をテーマに、ベージュカマルグ、ヴェールパステル、ブルーエクスプレスの3色がそのヴェールを脱いだ。これら3色のボディは、すべてフランス北部モブージュにある工場の専用ブースで、ハンドスプレーによりペイント。メタリックではなく、ソリッドなカラーにこだわっている点もポイントで、手仕事ゆえ長く乗れば乗るほど“味”と“深み”が増していく。

掲載情報は2012年6月時点のものです。

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※写真には一部欧州仕様を含みます。

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